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経営安定化のためのパワービジネスツール「株式カスタマイズ」

『株式カスタマイズ』って何?

まず「株式のカスタマイズ」という言葉ですが、これは一般に使われているフレーズではなく、あくまで私が勝手に作った「造語」であることをお伝えしておきます。

通常は『「種類株式」の設計』などと呼ばれていますが、これだと何だか難しく、堅い感じがするので、中小企業のみなさまにもこのツールをより身近に感じていただくために、今風の横文字を使って表現してみました。

その「カスタマイズ」という言葉からも、「株式カスタマイズ」とは、「株式」についている標準的な権利を、会社の事情に応じ「強く」したり、反対に「弱く」したり、場合によっては「なくしてしまう」 、あるいはプラスアルファとして「オプションを追加」したり、これらを相互に「組み合わせ」たり、という具合に会社が一定のルールのもと株式のカタチや個性を自由自在にアレンジすることができるビジネスツールです。

通常「株式」には主に次の3つの「特典」がついています。

  1. 会社の経営に参画できる [議決権]
  2. 「配当」を受け取ることができる
  3. 会社の解散・廃業時に「財産分配」を受けることができる

[これ以外にもいくつかの「特典」がありますが、それらはカスタマイズの対象とはならない、つまりアレンジのできない絶対的な「特典」なので、ここでは省略します。]

「株式」は何もカスタマイズしなければ、すべての株式にこれらの特典が平等に標準装備されたかたちになっており、相対的な強弱は持っている「数」、すなわちたくさん「お金」を出資した人がより強い権利を持つことになります。

例えば、600万円の資金を3人で200万円ずつを出資し合い共同で事業を立ち上げる場合、株式に何もカスタマイズを施すことなくノーマルな株式(普通株式)を持ち合うとすれば、この3人の会社に対する権利はすべて平等、つまり、上の3つの特典をそれぞれ1/3ずつ受けることができることになります。

また、3人均等ではなく、100万円、200万円、300万円と傾斜をつけての出資となれば、その比率に応じ、それぞれ1/6、1/3、1/2ずつの特典を受けることになります。

これが株式制度の原則的な考え方です。そしてこの数に応じた原則的な株式のカタチを、会社の事情に応じて崩していくためのツールがこの「株式のカスタマイズ」です。

『株式のカスタマイズ』で出資者と会社のニーズをマッチング

『株式のカスタマイズ』で出資者と会社のニーズをマッチングさて、会社に出資する人が、その会社に何を求めているか、あるいは何を期待して出資するかはその人次第です。 

「配当」が欲しい、値上がりした株を売って「利益」を得たい、という経済的利益にインセンティブを置く人もいれば、「経営」にタッチしたい、という支配的なプレミアや名誉的な満足を重視する人もいるでしょう。

3人の共同出資のケースを例にとりましょう。 

ここで3人の出資者をそれぞれA. B. C. 、出資額をそれぞれ100万円、200万円、300万円としましょう。
「経営」についてはA. B. の2人がイニシアティブをとり進めていく、そしてC. は経営にはいっさいタッチせず、お金だけを出し「配当」だけ受け取れればよい、と関係者3人の会社に対する関与の度合いとニーズにコントラストが生じる場合、上の下図のようにC. の「議決権」のボリュームを下げて、3人の利益を互いに調整し、会社の事情に合った株式にカスタマイズすることができます。

「パソコン」や「マイカー」でも購入時にいろいろな機能が標準的についてきますが、実際にユーザーが必要とするのはコレとコレだけ、というケースも多いと思います。
「株式」もこれと同じで、上例の出資者C. のように「経営」に参加したくないのに、経営に参加する特典がたくさんついている株式を手にしても意味はありません。

会社側はノーマル株式のままだとC. の議決権は50%となり、C. の賛成がないと経営上大切なことを決めることができず、経営が前に進まないという弊害も生まれます。そこで、こうしたコントラストを上のイコライザーのようにうまくコントロールし、関係者間の利益を調和させ、経営の安定化を図ろうというのが株式のカスタマイズの目的のひとつです。

資金調達ツールにもアレンジ可能

「株式のカスタマイズ」を通じ経営の安定化、すなわち会社のボディーバランスをキープすることができますが、それ以外にも他のツールと組み合わせ、より付加価値の高い株式にカスタマイズすることで、担保価値のある資産を持たない「中小企業の新たな資金調達ツール」としての機能を創出することもできます。

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